キングダム33巻

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目次

 

 

紫電一閃 

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龐煖に向かって走り出した信は

麃公が置き土産として残した龐煖の左腕の

骨折に目をつけていた。

 

片腕でしか触れていない矛に信の全力の一撃を

叩きつける事で相手を弾き飛ばす事を考える。

 

そしてその目論見通り信は龐煖の体を後ろに

のけぞらせ、そのスキに胸に剣先を突き立てる。

 

龐煖はとっさに後ろに後退したことで

深手には至らず、信も脚に力が入らずに

膝が付きそうになる。

 

それを狙った龐煖は身を翻して武器を衣服で隠し

死角から鋭い突きを放つ。

 

信はジャンプしてそれをかわし、

そのまま落下と共に龐煖の額を斬りつけると

過去に王騎に切られた傷とほぼ同じ箇所に

新しい傷口が生まれる。

 

だが、龐煖が突いた矛を横薙ぎに払うと

信の頭部に直撃し信は吹き飛ばされる。

 

龐煖も傷を負ったためにすぐに追撃できず、

信は意識を保ったまま落とした剣に手を伸ばす。

 

そのまま信が立ち上がると龐煖は

得体の知れない感覚を感じ始める。

 

 

李牧の決断

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龐煖と信の一騎打ちが加熱する頃、

趙将の晋成常は李牧に決断を迫っていた。

 

李牧は冷静に判断し、全軍に退却を命じる。

 

そして自ら殿を買って出ようとするが、

晋成常は今一番命を失ってはいけないのは

李牧であると言い、殿を引き受ける。

 

さらに龐煖をどうやって退却させるかも

李牧に尋ねるが、龐煖はそれどころではなかった。

 

目の前でフラフラになっている信から

深手を負わされたという現実を受け入れられなかった。

 

そして王騎や麃公の事も思い出すと

その存在が何かを自問し始める。

 

そこへ趙兵が割って入り、龐煖に退却を進言する。

 

龐煖はその兵を斬り殺してしまうが、

続けてやってきた晋成常が李牧からの伝言として

龐煖はすでに未知の終焉の地に立っているので

一度静かに足元を見直せと伝える。

 

龐煖はその言葉の意味を考えつつも

大人しく言葉に従い退却を決める。

 

去り際に信に対して名前を覚えて置くと告げると

信は堂々と自らの名を伝える。

 

全てを出し切った信はその場に倒れ込み、

山の民は晋成常率いる殿部隊との交戦を始める。

 

 

不抜

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城内と城外にいた趙軍は順次退却を始め、

城壁の上にいた兵も民兵によって押し返され

蕞は驚異から開放された。

 

山の民は趙軍の殿部隊を打ち破り、

指揮官を務める晋成常も討たれた。

 

そして蕞にいる秦国軍は勝鬨を挙げ、

その承知を喜ぶ。

 

その報せはすぐ咸陽にも届き、

残っていた文官たちも歓喜に湧く。

 

戦が終わった蕞では政が直々に楊端和と

山の民に感謝を述べ、周囲にいた兵たちも

次々と感謝の意を伝える。

 

 

深謝

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戦が終わった夜は蕞の城内で宴が開かれた。

 

しかし、連戦の疲れが残る秦国兵も

遠征をしてきた山の民たちも疲労のために

全員が早々に眠りについてしまう。

 

信も重症を負ったために数日は寝たきりを

余儀なくされてしまう。

 

だが、飛信隊の百将たちは龐煖を撃退した

信の勇姿を見て飛信隊でよかったと

より結束を固めていた。

 

そして翌朝、信は目を覚ましボロボロの体で

城壁へと登る。

 

兵たちも疲労のために眠りに着いている中、

政は一人で城内を見下ろしていた。

 

それを見つけた信は体を引き釣りながら

政を元へと駆けつけると改めて全て戦が

終わった事を確かめる。

 

そして改めて山の民の援軍が来た事への感謝と

民兵がボロボロになりながら戦ったことへの

感謝を口にする。

 

だが、政は重たい口調で蕞の住民の半数が

その命を失ったと告げる。

 

信は無駄死にではないと政を慰めるが

戦に焚き付けた張本人である政は

自分を責めずにはいられなかった。

 

そして普段は王宮で報告で聞く戦争と、

実際に戦場で見る戦争は違うと実感する。

 

信は民兵たちが途中で政に乗せられている

ことに気づいた上で賛同して戦ってくれていた

と思うと感想を口にする。

 

政はその言葉を肯定し、城内で眠る全ての兵に

深く感謝の念を伝えるのだった。

 

その日、政は城内を歩き回り民たちと

言葉をかわして労をねぎらった。

 

 

合従軍の顛末

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戦が一段落し、兵たちも休息を終えると

政たちは咸陽へと引き返す準備を始める。

 

蕞の住民たちは別れを惜しみつつも

総出でその出立を見送った。

 

その同日、楊端和たちも放り出してきた戦の

決着を付けるべく再び山界へと戻っていった。

 

それから四日後、李牧は合従軍の本陣へと戻る。

 

媧燐はよくおめおめと生きて帰ってきたと

李牧にヤジを飛ばすが、李牧は元々秦国が

中華の要所である山陽を取った事で

合従軍に踏み切ったため、魏国に山陽を

返さなければ落とし所がつけられないと説明する。

 

だが、春申君はそれではぬるいと反論し、

最初に合従軍を裏切った斉国を攻撃するよう

全軍に命令を下す。

 

斉国は一気に窮地に陥るが、昌平君が手を打ち

蒙武に合従軍の背後を襲撃させたことで、

合従軍は斉国の一部の城を落としたところで解散し

それぞれ自国へと帰っていった。

 

それから咸陽に戻った政は後宮へと足を運び

蕞へ出陣する前にずっと心配をしていた

向と再会し無事を報告した。

 

 

特別功

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合従軍が斉国で解散をしてから約一ヶ月後、

咸陽の王宮では論功行賞が開かれる事になった。

 

も各将たちが集まると政は全員にねぎらいの

言葉をかける。

 

そして、中でも各所の将を務めた

蒙驁、張唐、桓騎、応戦、蒙武、騰、麃公の

七将の活躍が一番大きかったとし、

一人を除き全員に国防の特別大功が授けられた。

 

除外されたのは蒙武であり、今回は飛び抜けて

功績が大きかったために第一功とされ、

他の将とは別待遇となった。

 

そして特別大功に次いで三つの特別準功が

用意されていると政は告げる。

 

一つは兵となり戦った蕞の住民に対して、

二つ目は山の民を率いて駆けつけた楊端和と

その一族に対して贈られた。

 

また、山の民とは再び国交を開く予定であると

政の口から公に宣言された。

 

そして最後の三つ目は趙軍との戦いで万極を討ち

麃公と共に南どうで李牧軍の足止めをし、

蕞では南壁の将として戦い、龐煖を退けるに至った

信に授けられた。

 

その報奨として千人将の地位から三千人将へと

格上されることが決まった。

 

政の前に立った信は四千、五千将の次にある

将軍が見えてきた事ではしゃぐよりも

小さく興奮を覚えていると告げる。

 

そして政にも呂不韋との決着を急ぐよう

檄を送った。

 

 

三千人隊

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合従軍との戦いの後、正式に三千人隊となった

飛信隊は論功行賞から半月もしない間に

前線の介倉という地へ赴任することになる。

 

それは戦のためではなく合従軍が侵攻した際に

攻め落とされた各地の復興作業と敵の侵攻を

防衛するためだった。

 

飛信隊が訪れた介倉は作物を奪われ、畑も荒らされ

敵兵も出没するという状態だった。

 

幸い飛信隊は百姓や大工など農民の出身者が多いため

そういった兵を復興組に当て、元郭備兵と今回の増員で

新たに加入した元麃公兵五百が警備を務める事になった。

 

元麃公兵をまとめるのは麃公の部下でもあった

岳雷という千人将だった。

 

岳雷は信に麃公から受け取った盾をどうしたか聞くと

信は王騎の矛と共に信頼できる人物の元に

預けてあると応える。

 

副長である楚水は生き残った麃公兵の大半が

麃公の領地へと戻っていく中、なぜ飛信隊に

来ることを選んだのか岳雷に尋ねる。

 

だが、岳雷はわからないと言いつつ

麃公兵が信を嫌っている事を告げる。

 

信と話をする麃公があまりにも楽しそうだったため

単純に嫉妬しているだけと言いつつ、

飛信隊に入ったことには大した理由はないと返す。

 

信もその理由に納得すると、警備部隊で敵がいる

丘を攻め取るための戦に出陣する。

この戦いは元麃公兵の強さもあってすぐに片がつく。

 

その夜、信たちは本陣に戻ると復興部隊や

村の住人たちと共に食事をする。

 

河了貂は各舞台の配置などを見つつ、

近くに三千人隊に昇格した玉鳳隊と

二千人隊に昇格した楽華隊がいることを

信に報告する。

 

河了貂は張り合わせるためだろうと予測するが

信はその言葉通り他の二隊に負けないうように

復興を急がせようとする。

 

そんなやり取りを見ていた物珍しそうに

見ていた岳雷に対し、蘇水はこの隊の若さに

驚いたか尋ねる。

 

だが岳雷は台頭していく漢やその隊は

そんなものだと言う。

 

改めて信の姿を見た楚水もまた

その意見に賛同する。

 

そんな中、元麃公配下の我呂が

軍師が女であることに驚いたと口を挟む。

 

続けて噂で聞いた剣の腕も凄いというのは

本当かと尋ねる。

 

信は河了貂と羌瘣の噂がごちゃごちゃに

なっていると指摘すると、

凄腕の剣士は副長である羌瘣であると説明する。

 

岳雷は今はどこにいるのかと尋ねるが

信はどこかを旅しているとだけ答える。

 

そしていずれ帰ってきた時に三千人将になった事に

驚くだろうと再会の日に期待する。

 

その頃、羌瘣は趙国にある山中で姉の仇である

幽族の連と対峙していた。

 

 

脱走者

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羌瘣は趙国の老眉という街で羌明という

羌族の女に会っていた。

 

羌明は外界で生活をしながら里の中にいる

羌族に情報を伝える役割を担っていて

外界の情報には詳しいため、現在の蚩尤である

連の居場所を探るために羌瘣は接触を図っていた。

 

だが、羌明は連の事を話すよりも先に

久しぶりに会った一族の人間と話がしたいと言う。

 

羌明は羌族の里を脱走した経緯を持っていた。

 

羌瘣は脱走者は死ぬまで追われるのが

掟と聞かされていたので羌明が生きている事に

疑問を抱く。

 

それと同時に脱走した理由も尋ねると

羌明は”祭”が怖かったからと答える。

 

当時の羌明は自分が一番強いと思っていたが、

祭のために集まってきた他の一族の者を見て

勝てない事を悟る。

 

そして祭の前日に里から逃げ出したと話す。

 

それから七人の追手が羌明を殺すために

やってきたが、それを返り討ちにし

八人目には取引を持ちかけた。

 

それが羌族と外界を繋ぐ連絡役であり、

今ではその連絡役たちを取りまとめているのが

自分であると羌明は答える。

 

羌明は自分のした事を責めているようだった。

 

それに対して羌瘣は自分の姉が祭に出て

死んだことを考えると羌明の行動はズルいと

思うが、がむしゃらに生きる道もあっても

いいと思うと感じた事を伝える。

 

それを聞いた羌明は救われた感じがして

羌瘣に感謝を述べる。

 

それと同時に里から受けていた報告と

実際の羌瘣が少し違う印象であることを

感じる。

 

里からの報告では羌瘣には仇討ち以外に

なにもないと聞いていたが、実際の羌瘣からは

仇討ちを終えた後に先を見ようとしているような

印象を受けていた。

 

それから羌明は羌瘣に連が老山に

いることを教える。

 

その上で、連は蚩尤になってから人格が崩壊し

元々召し抱えられていた魏王からも追放され

今は山に根城を構えて生活している事を告げる。

 

さらに連は姑息な手段も使うと注意をすると

最後に羌象の仇をとってほしいと頼む。

 

羌明がまだ里で暮らしていた頃、

生まればかりの羌象をその手に抱いていた事で

その死に憤りを感じていたからである。

 

そして羌瘣はそれに答えると山中へと入り

ついに連と出くわす。

 

だが、羌瘣が来た事を知っていた連は

予め周囲に部下たちを配置していた。

 

 

囲む幽族

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羌瘣に追われている事を知っていた連は

それを逆手に取って自ら老山へ来るよう

情報を流していた。

 

羌瘣の周囲を連の部下二十二人が取り囲み

一斉に羌瘣へと襲いかかる。

 

まずは最初の二人が両側から挟み撃ちに

するように斬りかかるが羌瘣はジャンプして

それをかわし、そのまま二人同時に攻撃を仕掛ける。

 

それを武器で受けるも攻撃を仕掛けた二人は

後方まで吹き飛ばされてしまう。

 

連は部下たちに侮らないよう注意をうながす。

 

続けて羌瘣が五年前の祭で最有力と言われながら

姉の裏切りで参加が叶わなかったと言うと

羌瘣はそれを否定し、羌象は自分と戦わないために

敢えて参加をさせなかったと答える。

 

連は本人に聞かなければわからないと言いつつ

羌象が死んでいることを持ち出して羌瘣を挑発する。

 

羌瘣は連の部下たちに対して死にたくなければ

手を出さないよう注意を促すが、連は部下たちが

それなりに手練であり、蚩尤の技である巫舞を

使える事を告げる。

 

そして、羌象の時と同じように苦悶の表情を

浮かべて死ぬことになると再度挑発すると

羌瘣の苛立ちは限界に達する。

 

その瞬間、連は部下たちに一斉に斬りかかるよう

指示を出す。

 

羌瘣の周囲は一気に幽族の戦士たちが群がり

攻撃をしかけるが、羌瘣はそれを次々とかわし

数名を一気に葬ってしまう。

 

それをみた幽族の戦士たちは巫舞を使い

応戦を始める。

 

 

巫舞の違い

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残った幽族の戦士たちは一斉に巫舞を使い

羌瘣に攻撃を仕掛ける。

 

羌瘣はそれに対して巫舞を温存し素の状態で

応戦を始めるが、羌瘣の攻撃はことごとく

かわされてしまう。

 

羌瘣は距離を空けつつ、巫舞の浅い敵に

的を絞って数を減らす作戦に出る。

 

だが、ついに吹き飛ばされてしまい

スキを作ると二人の戦士が一斉に

斬りかかる。

 

羌瘣は温存することをやめ巫舞を使うと

あり得ない動きで二人の攻撃をかわす。

 

巫舞には深さがあり、深ければ深いほど

感覚が研ぎ澄まされて意識が遠のく反面

ありえないような超反応を見せる事ができる。

 

羌瘣は一族の中でもかなり深い所まで

潜ることができるため、他の蚩尤族の巫舞とは

段違いの強さを誇っていた。

 

そして一瞬のうちに十名近くを葬ると

続けて残った者も順次狩られていく。

 

それを見ていた連は羌族の巫舞ではなく、

羌瘣独自の巫舞であると判断し、

戦闘態勢に入ると戦地へと足を踏み入れる。

 

連が戦場に入ってきた事をみた羌瘣は

一気に巫舞を深めて連の元へ駆け寄る。

 

だが、羌瘣が一撃を放つよりも先に

連の一撃によってその体は地面へ

叩きつけられてしまう。

 

 

頂上の実力

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連のカウンターを食らった羌瘣は

大きく吹き飛ばされて地面に沈んでしまう。

 

立ち上がる羌瘣だったが、巫舞を使った攻撃を

素の状態で合わせられたことに驚き、

再び巫舞を使って攻撃をするか様子を見るか

判断に迷う。

 

だが、羌象に褒められた巫舞の深さを武器に

一気に最深まで潜って超短期決戦を

行うことに決める。

 

羌瘣が巫舞を始めると周囲の鳥は飛び去り

異様な空気があたりを包み込む。

 

そして一瞬のうちに連の背後に回り込むと

何度かのフェイントの後に死角から

攻撃を繰り出す。

 

だが、連はそれを全て見切ると

羌瘣を蹴りつけてその体を吹き飛ばす。

 

羌瘣は最深の巫舞が通じなかった事に

驚きを見せるが、その中で連が素の状態に見えて

時折巫舞を使っている気配があることに気づく。

 

連は動けずにいる羌瘣に対し、姉への愛や

怒りといった感情が力になると思ったのかと問う。

 

連は巫舞が精神を内側の深い場所に向ける事で

人の秘められた力を引き出す術であり、

その集中力を生むために特殊な呼吸法と舞を使って

意識を陶酔の中に落とし込んでいると説明する。

 

つまり、意識を外界から絶って内側に向けさせるのが

巫舞であるために現世とのしがらみである情などを

断ち切ることで呼吸法や舞を使わなくても

巫舞と同じ状態に入れるという。

 

そしてしがらみを絶つためにあるのが同じ里の

出身者とも戦う事になる祭だった。

 

そのため、祭を戦い抜いた連は呼吸法などの

助走を使わなくても巫舞と同じ領域まで

意識を落とす事ができるようになっていた。

 

連は祭をくぐっていない羌瘣は本物の蚩尤に

なり損ねた事を指摘するのだった。

 

 

ー33巻完ー

 

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