キングダム34巻

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目次

 

変ずる理由

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連の膝蹴りを腹部に受けた羌瘣は

血を吐いてその場にうずくまる。

 

そしてだまし討ちで祭をくぐり抜けただけの

連が強い力を有していることについて尋ねる。

 

連は優勝候補だった羌象を他の参加者と共に

片付けてからも殺し合いは続き、

最後には実の妹と戦い自らの手で殺したと話す。

 

それこそが怪物になった理由であり、

祭の参加者が同郷から二人選出される理由も

そこにあるという。

 

但し、本来は同郷同士の殺し合いになる前に

どちらかが倒れてしまう事が多いため、

連のケースは非常に稀であり、それ故に大きな

力を手にしていた。

 

そして羌瘣は羌象がこの世にいないために

同じ高みに至る事はないと言って羌瘣に

対する攻撃を再開する。

 

再び繰り出した連の膝蹴りは羌瘣の首を捉え

それから執拗に顔面に膝蹴りを繰り出す。

 

そしてトドメを刺そうと剣で攻撃をするが

羌瘣が無意識に剣で防ごうとしたために

体が吹き飛ぶだけにとどまった。

 

その時、茂みから様子を伺っていた羌明の姿を

連が捉え、生き残った部下に殺すよう命ずる。

 

連は力なく横たわった羌瘣に近づいていくと

剣を握る力も失った羌瘣は諦めて心の中で

羌象に謝罪をする。

 

目の前が暗くなった羌瘣の目には

小さな光が浮かび上がる。

 

羌瘣は薄れかけた意識の中でその光が

何だったのかを思い出そうとする。

 

そして戦場へと向かう飛信隊の姿が

浮かび上がると、その中で信が羌瘣に

一発ぶちかまそうと声をかける。

 

その言葉を聞いた羌瘣はある事に気づき

ゆっくりと立ち上がる。

 

 

対極の力

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一度限界を迎えた羌瘣だったが、

夢の中で飛信隊の事を思い出したことで

巫舞の秘密に気づく。

 

羌瘣は力なく立ち上がると

その秘密について話し出す。

 

それは外の世界とのつながりを絶つことで

力を得るという連や武神を称する龐煖とは

対極にある力であり、かつて羌象が自分を

殺すために編み出した技であると言う。

 

羌瘣は最後の巫舞と言って構えを取ると

一気に連に向けて攻撃を繰り出す。

 

その攻撃は羌瘣の肉体の限界を超えていて

攻撃をするたびに体のあちこちから

筋が切れ骨がきしむ音が聞こえ始める。

 

力の秘密は羌象がかつて羌瘣に勝って

祭をくぐり抜けるために巫舞の深さの限界を超え

精神が戻ってこれる限界の領域である

「魄領の禁」を犯した事がきっかけだった。

 

巫舞は舞と共に歌を口ずさむが、その音が

暗闇に落ちていく精神を外界とつなぎとめる

道標の役割をしていた。

 

だが、深く潜りすぎると歌が聞こえない

真っ暗な世界に到達し、そこにたどり着くと

どちらが上か下かもわからなくなり

精神は戻る事ができなくなる。

 

限界を超えた羌象もその領域まで落ちてしまうが

一つの光が見え、それを辿ることで現実世界に

戻ってくる事ができた。

 

意識を取り戻した羌象はその事を羌瘣に話し、

その光の正体が羌瘣との繋がりだったと話した。

 

羌瘣もその時の羌象と同じく魄領の禁を犯し、

人体の限界を超える力を引き出していたが、

その背中には羌象や飛信隊の仲間たちとの

繋がりが光として残っていた。

 

連はすでに外の繋がりを全て断っているために

そのレベルまで精神を落とす事ができなかった。

 

羌瘣の攻撃についていけなくなった連は

次第に攻撃を受けきれなくなり、

ついに羌瘣の剣が連の背中を貫く。

 

 

別の道

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羌瘣に胸を貫かれた連はその場に倒れ込み、

限界を超えた羌瘣もまた同じくその場に崩れる。

 

まだ絶命していなかった連は羌瘣の強さに

疑問を覚えるが、羌瘣はたまたま外との繋がりを

得ることができたから勝てたと返す。

 

連は祭をくぐりぬけた蚩尤の力を否定する

羌瘣の存在を消すべく次の蚩尤が殺しにいくと

恨み言を漏らしながら力尽きる。

 

そのやり取りを見ていた連の部下たちは

羌瘣の息の根を止めようと近づくが

羌明が背後から攻撃し全員を始末する。

 

生き残った二人はボロボロになりながら

その場を後にすると、一息ついたところで

羌瘣は羌明に一つ頼み事をする。

 

それは連の死体だけを隠し、

蚩尤が死んでいない事にして次の祭を

行わせないようにしてほしいというものだった。

 

二人はそれからさらに遠くまで逃げると、

羌瘣の手当を始めた羌明が体を犠牲にする

あの技を二度と使わないようにと注意する。

 

羌瘣はそれに答えつつ、連が祭を経て

同じレベルの化物になったことから

殺した妹との絆が相当深かったであろうと

戦った感想を口にする。

 

それと同時に心の中で羌象を想い

仇討ちの報告と謝罪をする。

 

もともとは仇討ち後に死ぬはずだったが

今は別の道へ向かい生きる事を

考えているためだった。

 

羌象が夢見た外の世界で精一杯生きる事を

約束しつつ見守っていてほしいと願った。

 

そして羌明に対して里にいる育て親のばぁさんに

仇討ちが終わったことを報告してほしいと頼む。

 

羌明は里に戻らないのかと尋ねるが

すでに帰る場所があると答える。

 

羌瘣は飛信隊を離れて392日後に

帰途へとつくのだった。

 

 

2つの目標

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羌瘣が飛信隊の宿泊する幕営にたどり着くと

待ち望んでいたように羌瘣をしる仲間たちは

その周りをぐるりと囲んで帰還を喜ぶ。

 

信は終わったのかと聞き

羌瘣は「ああ」と短く答える。

 

全てを察した信はおかえりと口にし

羌瘣は無事に飛信隊へ帰隊を果たす。

 

それからの飛信隊は大きく躍進し、

特に羌瘣の活躍は凄まじく

信ら他の仲間たちの働きが霞むほどだった。

 

河了貂の戦術に加えて戦場において

柔軟な対応ができる羌瘣の存在が

その効果を高めていた。

 

また、以前に比べて接しやすくなったと

古参の仲間たちも羌瘣を評価する。

 

その活躍に若干の焦りを感じた信は

羌瘣に張り切らなくてもいいのではないか

と声をかける。

 

しかし、羌瘣は帰隊に当たり2つの目標を

立てたことを話す。

 

1つは信と同じく大将軍を目指すことであり

もう1つは信の子供を生むことであると言う。

 

その発言に周囲は驚き、特に河了貂は

それが何を意味しているかを羌瘣に尋ねる。

 

河了貂から詳細を聞いたことで

羌象が子供の作り方について嘘の知識を

教えられていた事に気づいた羌瘣は

しばらく信を避けるようになる。

 

だが、大将軍になる目標は変わらずで

ある程度経過する頃には信に対して

六国を滅ぼすためには戦略的に六人の

大将軍が必要であると話す。

 

信も六代将軍の復活を願っているため

その話に賛同しつつ、現時点での大将軍が

蒙驁と合従軍戦で活躍した蒙武の二人である

と答える。

 

桓騎と王翦は実力を認められつつも

まだ大将軍の位にはついていなかった。

 

人数が全然足りないと返す羌瘣に

信は自分が四人分の働きをする大将軍に

なると豪語する。

 

羌瘣は自分が三人分働くから信は一人分で

いいと返すが、合従軍戦の爪痕は七国全てに

重くのしかかっており、しばらくの間は

大功をあげられるような大きな戦は起きなかった。

 

そんな折、信のもとへ蒙驁危篤の報せが届く。

 

 

白老の言葉

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蒙驁危篤の報せを受けた信は急ぎ蒙驁が

養生している城へと急ぐ。

 

その道中で蒙恬と合流し二人で蒙驁の

もとへとたどり着くが、その時点ですでに

意識がない状態だった。

 

蒙驁は眠っている中で自分が歩いている横を

六大将軍の面々が騎馬で駆け抜けていく

という夢を見ていた。

 

そして蒙恬の呼ぶ声を聞き、静かに目を覚ます。

 

傍らに孫の蒙恬と信がいる事をしった蒙驁は

ゆっくりと体を起こすと昔話を語りだす。

 

若き日の蒙驁は英雄になる事を夢見たが

才能がないために東の斉国から始まり

各国を転々としたがその芽が出ずに、

最終的に西の秦国にたどり着いたという。

 

そしてようやく少し芽が出始めた頃、

その横を六大将軍たちがものすごい勢いで

武功を積み上げていった。

 

蒙驁は六大将軍たちが早く死んでほしいと

思うほどに嫌っていたが、本心ではいつも

かっこいいと思っていたと話す。

 

それから同じ英雄への道を歩もうとする

蒙恬と信の二人に対して、

王賁を加えた若き三人で競い合って

高みに登れと金言を残す。

 

若き日の六大将軍も同じく切磋琢磨していた

ことを話し、それに負けない英雄になれと

最後に言葉をかける。

 

そして力なく長い旅だったと自身の生涯を

振り返りそのまま眠るようにこの世を去る。

 

周囲にいたものは皆涙を流し、

蒙恬は蒙驁こそが自分にとっての英雄である

と言葉をかけて祖父を見送る。

 

魏国との国境付近にいた息子の蒙武にも

父の訃報が届く。

 

配下たちは本当に戻らなくてもよかったのか

と蒙武に尋ねるが戦が起きる可能性を示唆し

蒙驁もそれを理解していると返す。

 

それから蒙武は酒をださせると

若き日に共に各国を転々とした事を思い出しつつ

父の旅の終焉に盃を掲げるのだった。

 

 

戦後の各国

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後宮では一人の宮女が出産をしていた。

 

それは政の子を宿した向で、

医師たちの介助もあり無事に女の子を出産した。

 

二人を応援するものはその報告に喜び、

それは前線へと向かおうとする飛信隊にも伝わった。

 

秦国内は慶事を祝い賑わう中、

国外では戦が始まっていて

すでに魏国の慶都と汲という2つの城を

王翦と桓騎の二人が攻め落としていた。

 

王翦は慶都の住民に対して自分に服従を命じ

住民たちはそれに応じる。

 

桓騎は住民を虐殺しつつ、自分を副将にした

蒙驁の死を弔うために敵国の住民に火をつけ

たむけとした。

 

しかし、大きな戦はこの2つくらいで

他に目立った戦は起きていなかった。

 

大戦の爪痕を癒やすために各国は

力をうちに向けていたためである。

 

楚国では媧燐がその活躍によって楚軍全体の

第二将へと格上げがされ、春申君は責任を取らされ

王から遠ざけられていた。

 

春申君が力を失ったことで楚国の朝廷内は乱れ

政争が起きていた。

 

 

燕国でもオルドを推していた大臣たちに

敗戦のしわ寄せがいったことで朝廷内が

乱れ始めていた。

 

趙国では李牧が宰相の任を解かれ

前線で土木作業に従事させられていた。

 

そんな李牧のもとをカイネと傅抵が訪れ

各国の状況を報告する。

 

それを聞いた李牧は敗戦の後はどの国も

朝廷が乱れ内乱期に入ると言うと、

大切なのはこの内乱を抜けた後に

どれだけの力をつけるかで今後の各国の

情勢に大きく影響を与えると話す。

 

そのためには武官たちもこの期間に

軍備の増強が必要であると言うと

カイネは戦に勝った秦国が

一番有利なのではないかと尋ねる。

 

李牧はそれを否定し、これまでは呂不韋の

独裁であった王宮内が蕞の戦を指揮した

政の活躍によって勢力図が五分の状態に

もつれ込んでいるため、一番激しい争いを

するのが秦国であると答える。

 

 

相国の肚

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李牧の言葉どおり、咸陽の王宮内では

激しい権力争いが繰り広げられていた。

 

昌文君は大戦の後に政の陣営の勢力が

大きく拡大したことで争いは互角以上に

なっていると感じていた。

 

しかし、呂不韋はその状況にも

全く焦っていなかった。

 

それから数日後、呂不韋の別邸では

盛大な宴が繰り広げられていた。

 

戦のあとで王宮内は財政難にあえぎ

大臣でさえも節制をしなければいけなかったが

呂不韋の別邸は別世界であり、

華やかな世界がそこには広がっていた。

 

そしてそこにはたくさんの権力者たちが

参加して贅の限りを尽くしていた。

 

配下からその事を聞きつけて呂不韋の

別邸を訪れた呂氏四柱の李斯は驚いてしまう。

 

呂不韋は集まった者たちをみんな抱え込んで

権力争いを一気に有利に進めると説明する。

 

ただ、その金の出処が国の財源ではないかと

訝しがる李斯は呂不韋にその事を尋ねるが、

呂不韋は自分の蔵を少し開いただけと軽く答える。

 

その答えに呂不韋の財産がいくらあるのかと

驚く李斯だったが、それと同時に呂不韋に

私財を使わせるような事態に陥った事を

申し訳なく思い謝罪を口にする。

 

呂不韋は気にせず、やっと政が喰うに

値するほど大きくなった事に喜びつつ

その地位を奪うためにある計画を

遂行中であると話す。

 

その計画は一年半後に行われる

「加冠の儀」という王の成人を祝う式典で決行し

国をまるごと奪うことを宣言する。

 

 

兄弟の今

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王宮の権力争いは呂不韋が私財をなげうち

権力者たちを大勢味方に引き入れたことで

形成が大きく傾いていた。

 

そんな中で政の陣営で一番力が入っていたのは

成蟜の一派だった。

 

腹黒い連中であっても権力があれば味方に引き入れ

大きくその勢力を拡大させていた。

 

それには昌文君も警戒し監視を強化するほど

大きな成長を見せていたが、ただ大きくなっただけでなく

陣営の中には以前は存在しなかった「忠」があった。

 

それは権力で人を従わせるだけだった成蟜が

政との関わりを通じたことで成長し、

特に蕞の戦以降に顕著な変化が見られたと

教育係を勤めていた寿白は感じていた。

 

その言葉どおり、成蟜は政が蕞へ出立する

直前に二人で話をしていた。

 

成蟜は王が不在になることで敗戦して

亡国となった時に責任を取る存在がいなくなる

と政の行動を咎める。

 

だが、亡国を防ぐために蕞へ出向き、

住民を兵に変えて戦うしか無く

それができるのは王しかいないと反論する。

 

 

成蟜はその往生際の悪さは何かと問うと

政は中華を統べる王になるためであると

自分の目標を語り、留守中の事を成蟜に託した。

 

そのやり取りを経て、成蟜は国を富ます事に

全力を尽くすようになっていた。

 

だが、昌文君ら政たち一派の中で成蟜はまだ

信頼に足る人物ではなかった。

 

そのため、成蟜の勢力が拡大することに

警戒する昌文君は成蟜の監視を強化すべきと

周囲に漏らしていた。

 

その言葉を通りがかった成蟜の第一婦人である

瑠衣が耳にし、昌文君に対して怒りを顕にする。

 

瑠衣は成蟜を近くで見ていたことで、

玉座に執着していた頃からは大きく変化し

今は真剣に国の事を考えていると話す。

 

そのため、国力を割くような反乱は起こさず、

もし仮に再び玉座を狙うとしても呂不韋を

倒した後に正々堂々勝負を挑むはずと言い、

まずは兄弟二人が力を取り合って政権を

王族の手に戻すことを優先してほしいと願い出る。

 

それを聞いた政と政の一派たちは瑠衣の言葉を信じ、

成蟜もそれに応えるように勢力を伸ばして政の

陣営強化に大きく貢献した。

 

だが、その翌年誰もが予想していなかった

成蟜の反乱が起きてしまう。

 

 

企ての臭い

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始皇八年、政と呂不韋の権力争いが

決着に向けて加速するこの年に

ある事件が起こる。

 

二人の争いが拮抗状態にある中、

瑠衣が屯留という城にいる祖母の

八十歳を祝うために帰郷しようとしていた。

 

成蟜は瑠衣を見送るが、

その様子を呂不韋は遠くから眺めていた。

 

その頃、趙国の王都邯鄲では大臣の

郭開に姚賈という文官が近づいていた。

 

姚賈は昌文君が趙国に放った間者であり

スパイとして情報収集を行っていたが、

李牧を遠ざける策を郭開に授けたことで

気に入られていた。

 

姚賈は郭開に近づくことで呂不韋が

趙国の大臣と繋がりを持っており、

その呂不韋が秦国内でこれから面白い

事が起こると話していた事を知る。

 

それを昌文君に報告しようとするが、

その報せが届く前に趙軍が秦国に向けて

出陣するという事態が発生する。

 

しかし、その軍はわずか二万であり

大した領地を奪える数ではない上に

李牧が失脚し国力的にも一番衰えている

趙国が行動を起こした理由がわからなかった。

 

趙国が目指しているのが屯留である場合、

その一体は古くから趙国の領土であったため

屯留陥落に合わせてその一体が寝返る可能性が

高いと呂不韋は示唆する。

 

昌平君は各軍が出払っているために

早急に動かせる軍がないと言うと

呂不韋は蕞の事例を持ち出して政が出陣し

指揮を執ればたやすく解決すると提案する。

 

昌文君は怒りながら反論するが、

実際に軍を率いる人間がいないために

解決策が浮かばなかった。

 

そこに成蟜が現れると自分が兵を率いて

王族の威で兵を奮い立たせて戦うと宣言する。

 

政も成蟜を信じて出陣を許可する。

 

 

不穏な影

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成蟜の出陣に際し、私兵を有する権力者は

こぞってその軍に加わった。

 

こうして総勢三万五千の軍隊になった成蟜軍は

咸陽を後にする。

 

その頃、趙軍は秦国の北東に位置する太輪という

城を陥落させ、なおを屯留に向けて

軍を進ませていた。

 

敵が迫っている事を受けた屯留では

城門を閉ざして兵たちにも戦の準備をさせていた。

 

城内には祖母に会いに帰郷していた瑠衣も

居合わせていて、それを知った肆氏は政に

そのことを報告する。

 

そして、今回の出陣が瑠衣救出だけではなく、

政が蕞でそうしたように自ら出陣してその力を

示そうとしているのではないかと話す。

 

しかし、政は成蟜は屯留近辺で人気の高い

瑠衣を娶ったことで、人気も高く城の兵も

士気を高めるであろうことから理に適った

行動であると推測する。

 

ただ、それでも今回の一連の事態に

違和感を感じ続けていた。

 

屯留では城の全般のことを取り仕切っている

蒲鶮という男が瑠衣に好意を寄せて近づいていたが

瑠衣は全く相手にしていなかった。

 

それから五日後、趙軍は屯留へと攻撃を開始する。

 

城はまだ陥落していなかったが、

蒲鶮は万一の事を考えてと建前を述べ

瑠衣を自分の屋敷へ連れて行こうとしていた。

 

瑠衣がそれに抵抗をしていると

屯留に援軍が近づいているという報せが届く。

 

それを率いているのが成蟜であるという報告に

瑠衣は感激するが、その横で蒲鶮は不敵に

笑うのだった。

 

 

屯留の異変

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遡る事一年前、呂不韋は蒲鶮に対して

ある計画を持ちかけていた。

 

そんな事を知らない面々は

その盤上の上で踊らされるしかなかった。

 

援軍として屯留に到着した成蟜たちは

城を攻めている趙軍に襲いかかる。

 

士気の高い成蟜軍は一気に趙軍を押し込み

趙国の将である昧広はあっさりと

全軍に退却を命ずる。

 

わずか半日で敵を退却させたことと

安堵感、そして瑠衣の夫である成蟜が

自ら援軍に来たことで成蟜の軍も

屯留に住民たちも大いに湧き上がる。

 

成蟜はそのまま屯留へと入城し

城主代行を名乗る蒲鶮と対面する。

 

蒲鶮は城を守ってくれたことに感謝を述べるが

成蟜は聞いたことがない城主代行の名に

疑問を覚える。

 

蒲鶮は一年前に前城主が病死してから

代行していると説明し、そのまま瑠衣と

祖母が待つという建物の中へ案内する。

 

成蟜は従軍してきた龍羽と袁夏の将軍2名と

数名の護衛兵を伴い建物の中へと入っていく。

 

そこには瑠衣の祖母がいただけで

瑠衣の姿はなかった。

 

瑠衣はどこかと成蟜は問うが

蒲鶮はそれに答えずに進言したいことが

あると言って勝手に話し出す。

 

それは成蟜に反乱を持ちかけ

政から玉座を奪おうという提案だった。

 

成蟜は一切耳を貸さず重ねて瑠衣の

居場所を尋ねる。

 

蒲鶮は本性を現すと話を聞けと怒りを顕にし

それを不快に思った成蟜は袁夏に命じて

蒲鶮を殺そうとする。

 

だが、袁夏が動くよりも早く龍羽が剣を抜き

袁夏の首をはねてしまう。

 

事態が飲み込めない成蟜と護衛の兵だったが、

さらに一部の兵も寝返り、護衛も失ってしまう。

 

一人になった成蟜の前にさらにたくさんの

衛兵たちが入ってくると蒲鶮は成蟜に

寝ていろと命じ、その場を後にする。

 

それから屯留での異変が咸陽にも届く。

 

その報せは成蟜が首謀者となって

屯留で蜂起したというものだった。

 

さらに周囲の城にも寝返るよう声をかけ

連れ立った三万五千の兵と周囲の城の

兵と住民が加わるという大規模な反乱に

なろうとしていた。

 

その報告を黙って聞いていた政だったが

呂不韋は白々しくその報告に驚いて見せた。

 

そして政は昌文君と二人になると

成蟜がはめられている可能性を示唆する。

 

どちらにしても成蟜は生かさなければならず

反乱であれば生け捕り、はめられたのであれば

救出しなければならないが、その判断を討伐軍に

させるのは難しいと昌文君は頭を悩ませる。

 

政はこうした事情を汲んだ依頼をできるのは

信しかいないと言うと、飛信隊に向けて早馬を

走らせるのだった。

 

ー34巻完ー

 

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